ラヴェニールことわざ辞典

ある世界のことわざや格言、慣用句などを紹介しています。

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

牙を愛でる

牙を愛でる(きばをめでる) 身勝手なこと。 本来は、「ボフリ嫌いが牙を愛でる」だったが、省略されて、今のようになった。 ボフリは凶暴なので嫌われているが、嫌いながらも人類はボフリの立派な牙や毛皮を獲り、工芸品、装飾品などにして高額で取引をして…

レムンの悲鳴

レムンの悲鳴(れむんのひめい) 非常に危険なこと、状態。 レムンを脅したり攻撃したりすると、共生関係にあるレルンという巨大な動物が激怒して襲ってくることから。 訳注 レムン:地球で言えば、犬、猫に相当するポジションの動物。非常に友好的で賢いた…

クルムの巣作り

クルムの巣作り(くるむのすづくり) 人知れず努力をすること。 のんびり気楽そうなクルムも、子孫を残すため、一生懸命に巣作りをしていることから。 訳注 クルム:小型の水棲生物。尾びれの前にある大きなトゲ(クルムトゲ)が特徴。丸っこい体型につぶら…

毛皮捨て身軽になるを喜ぶ

毛皮捨て身軽になるを喜ぶ(けがわすてみがるになるをよろこぶ) 小さな目的の為に大事なものを失うこと、先を見通せないがための愚かな行為。 分厚いモコモコな毛皮があってこそ、冬の厳しさにも耐え、また、捕食者からも身を守れるのに、その毛皮を邪魔だ…

竜鳥に下手な歌

竜鳥に下手な歌(りゅうちょうにへたなうた) 能力が無いならやらないほうがまし、の意。 騎鳥時、竜鳥をなだめるのに歌を使うのは有効な手段だが、音痴だと逆に怒らせてしまうことから。 訳注 竜鳥:リズディール類などの、「人間が騎乗する」ことのできる…

飛ぶことを教えても教わってもいけない

飛ぶことを教えても教わってもいけない(とぶことをおしえてもおそわってもいけない) 飛ぶのは竜鳥に任せ、無理矢理、操ろうなどと考えないで、全てを竜鳥に任せろ、の意から、己の能力をこえたことに関しては、余計な口出しをしたり自分でやろうなどとせず…

手を洗ってミーリィ呼ぶ

手を洗ってミーリィ呼ぶ(てをあらってみーりぃよぶ) それほど重要でないことを我慢しなかったせいで、はるかに酷い結果になること。字義通り、ミーリィを呼ばぬよう警告する言葉としても用いられる。 手の汚れを気にして水面で手を洗うことで、ミーリィが…

難破にミーリィ

難破にミーリィ(なんぱにみーりぃ) 不運に不運が重なること。 難破という不運に、ミーリィに襲われるという不運が重なるという悲劇はよく起こったために、こういう言葉が生まれたのだろう。 世界中の漁師や船乗りたちが昔から使ってきた言葉。 訳注 ミーリ…

ミーリィの笑み

ミーリィの笑み(みーりぃのえみ) 悪意を隠し持った笑みのこと。 ミーリィは笑みを浮かべているような可愛らしい外見とは裏腹に、恐ろしい捕食者であることから。 「ミーリィの笑顔にご注意」なら、「笑顔に騙されるな」というような意味になる。 訳注 ミー…

ジーヴァルのおこぼれを狙う

ジーヴァルのおこぼれを狙う(じーう゛ぁるのおこぼれをねらう) ありもしないことを期待すること。 ジーヴァルが去った後には何も残らない、の意から。 訳注 ジーヴァル:中型の捕食生物。スカベンジャー(腐肉食)だが、屍肉しか食べないわけではなく、チ…

ボフリ馴らしを吹聴する

ボフリ馴らしを吹聴する(ぼふりならしをふいちょうする) ほらを吹くこと。「ボフリを馴らす奴」と言えば、嘘つき野郎、という意味になる。 ボフリは非常に気性が荒く、人間に馴れることはまずないことから。 多少、言い回しは異なっているが、ボフリの生息…

ボフリを手懐ける

ボフリを手懐ける(ぼふりをてなづける) 不可能なこと。 ボフリという生物は非常に気性が激しく、絶対になつくことはないことから。 相手に対し、「それは無理だよ。やめたほうがいい」と忠告するような使い方ではなく、「不可能なことが常識としてわかって…

ボフリをなだめる

ボフリをなだめる(ぼふりをなだめる) 間違った努力、方法のこと。 ボフリは非常に気性が激しいので、近づかないか、逃げるしかないのだが、これをなだめようなどを考えたら殺されてしまう。 「薄氷を爪先立って歩く」と似ているが、「ボフリをなだめる」の…

クルムのトゲを警戒する

クルムのトゲを警戒する(くるむのとげをけいかいする) 慎重過ぎて滑稽なこと。 クルム類の特徴である、尾びれの前にある大きなトゲ「クルムトゲ」は、毒があるわけでもないし、武器としてつかえるほど鋭くもない。ましてクルムは、攻撃性皆無と言ってよい…

ムーフィに冬越しを教える

ムーフィに冬越しを教える(むーふぃにふゆごしをおしえる) 教える必要が無い相手に教えようとすること。無駄なこと。 ムーフィはケダマとも呼ばれるくらに分厚いフカフカの毛皮を持った動物で、寒さには滅法強いことから。 ムーフィが他者に無関心であると…

レムンを懐けたと自賛する

レムンを懐けたと自賛する(れむんをなつけたとじさんする) 他者によってもたらされた良い結果を、己の才能や努力によるものと勘違いをすること。 レムンはもともと非常に友好的な動物であって、こちらの才能や努力で懐けるのではない、の意から。 訳注 レ…

ミーリィに剣

ミーリィに剣(みーりぃにけん) 相性の問題で、無力なこと。 水中で、しかも大群で襲いかかってくるミーリィには剣など役立たない、の意から。 訳注 ミーリィ:群れで獲物を襲う水棲生物。背びれが鋭い刃状になっており、上から下に弧を描くように切りつけ…

レムンの口を借りる

レムンの口を借りる(れむんのくちをかりる) 相手をおもんぱかった物言いをすること。慎重な発言。 「少しはレムンの口を借りろ!」と言われたら、「言葉に気をつけろ!」の意になる。 訳注 ※レムン:地球で言えば、犬、猫に相当するポジションの動物。非常…

ヴェルナトールの涙

ヴェルナトールの涙(う゛ぇるなとーるのなみだ) あり得ないことのたとえ。 性格的なことについて用いる。 ヴェルナトールは、ラヴェニール文明時代の絶対的な権力者として君臨し、恐れられた伝説的な王。史上最も人間を殺した人物の一人と言われており、「…

レムンに嫌われる

レムンに嫌われる(れむんにきらわれる) 相手側ではなく、自分のほうに人格や行為や問題があること。 友好的でほとんど怒りを見せないレムン(※1)にも嫌われるほど、問題のある人物、行為の意から。 「レムンに嫌われるような奴」と言えば「(ものすごく)…

レムンに友愛を説く

レムンに友愛を説く(れむんにゆうあいをとく) 自分より優れた能力を持つ者に、偉そうにアドバイスをすることを皮肉る言葉。 レムン(※1)ほど友好的な生物はいない、の意から。 訳注 ※1 レムン:地球で言えば、犬、猫に相当するポジションの動物。非常に友…

怒りは怒りを糧とし、喜びは喜びを糧とする

怒りは怒りを糧とし、喜びは喜びを糧とする(いかりはいかりをかてとし、よろこびはよろこびをかてとする) 感情は同じ感情を糧として更に強くなる、の意。 文学作品やコミュニケーションについての話題でよく引用される言葉。 ニール族では教育の基本として…

クルグ狩りの武勇伝

クルグ狩りの武勇伝(くるぐがりのぶゆうでん) 侮蔑されていると気付かないで自慢話をすること。 クルグ(※1)は巨体ではあるが、非常に穏やかな生物なので、狩っても「武勇伝」になどならないどころか、己の野蛮さを喧伝することになるだけである、の意か…

小魚を銛で仕留める

小魚を銛で仕留める(こざかなをもりでしとめる) やりすぎを戒める言葉。適切な手段を用いよ、という意味でも用いられる。 銛で小魚を仕留めるのは(的が小さ過ぎて)非常に難しい上に、仕留めたとしても、労力に全く見合わないことから。 類義:「ボフリの…

飛べることを誇る鳥にはなるな

飛べることを誇る鳥にはなるな(とべることをほこるとりにはなるな) 当たり前のことで威張るな、の意。 竜鳥騎手の育成、竜鳥の調教など、竜鳥(※1)で有名なジュズリードの言葉。 面白いことに、ニール族でも、全く同じ言い回しの言葉がある。ただし、意味…

ムーフィに毛布

ムーフィに毛布(むーふぃにもうふ) 意味の無いこと。過剰なこと。余計なお世話。 ムーフィ(※1)は分厚いフカフカの毛皮を持った動物であるため、毛布など不要であるという意から。 もっとも、実際にはムーフィも真冬に毛布があれば好んで潜りこんだり身を…

レムンを蹴るべからず

レムンを蹴るべからず(れむんをけるべからず) 相手が弱そうに見えても背後に誰がいるかわからないから手を出してはいけない、の意。 レムン(※1)を脅したり攻撃したりすると、共生関係にあるレルン(※2)という巨大な動物が激怒して襲ってくることが由来…

レルンの怒り

レルンの怒り(れるんのいかり) 他者のために怒ること。 この「他者」は身内ではなく、それなりの「距離」があるというニュアンスがあり、「家族」や「親戚」の場合には使わない。 レルン(※1)は、普段は穏やかで人間にもよくなつき、粗暴な人間が蹴飛ばし…

レルンをレムンでおびき寄せる

レルンをレムンでおびき寄せる(れるんをれむんでおびきよせる) 一見、効果があるようだが、実は最悪の方法のこと。 レムン(※1)を使ってレルン(※2)をおびき寄せることはできるが、その後、怒り狂ったレルンにズタズタにされてしまうことから。 もっとも…

薄氷を爪先立って歩く

薄氷を爪先立って歩く(はくひょうをつまさきだってあるく) 慎重ではあるが、やり方が間違っている為に、かえって危険な状態に陥ることのたとえ。 薄い氷の上を歩く際に、氷を割ってしまわないよう慎重に静かに歩こうとして爪先立ちをすると、体重を爪先に…