ラヴェニールことわざ辞典

ある世界のことわざや格言、慣用句などを紹介しています。

2021-01-01から1年間の記事一覧

駄々をこねても技術は得られない

駄々をこねても技術は得られない(だだをこねてもぎじゅつはえられない) 物はねだったり奪ったりすれば愚か者でも手に入るかも知れないが、技術は自分で努力しない限り手に入らない、の意。 レスターンの職人がよく使う言葉。 類義:「技は平等」(レヴァー…

過ぎたる自戒は自壊になる

過ぎたる自戒は自壊になる(すぎたるじかいはじかいになる) 反省も度を超せば、自信喪失などにつながり、自らを滅ぼすことになる、の意。

嘘は挽回できない

嘘は挽回できない(うそはばんかいできない) 嘘をついたことによる不信は挽回できない、の意。 類義:「敗北は挽回できても臆病さを挽回することはできない」(エレルリーズ・レーヴェナー)

憎悪は取り消せない

憎悪は取り消せない(ぞうおはとりけせない) 発言や行動などは取り消せても、それらの行為によって他者に植え付けた憎悪を無くすことは出来ない、の意。 レゴールの「女帝」と呼ばれた貴族エレルリーズ・レーヴェナーを幼少時から護衛し続けた側近の将軍(…

夢まで謙虚になるな

夢まで謙虚になるな(ゆめまでけんきょになるな) 謙虚なのは大切なことだが、自分の将来や夢にまで謙虚さはいらない、夢は傲慢なくらいがいい、の意。 捨て子という境遇から、ラディール建国、そしてセレンディール文明誕生にまで深く関わった偉人ルーゼが…

言葉で負かして人生で負ける

言葉で負かして人生で負ける(ことばでまかしてじんせいでまける) 言葉で他者をひたすら打ち負かし続ければ、いずれ感情で打ち負かされ続ける人生を歩むことになる、の意。 目先の勝利にとらわれて致命的な失敗をすることを表す場合にも使う。 類義:「理勝…

知は美を穢す

知は美を穢す(ちはびをけがす) ラヴェニール文明(ラヴェニール教)の芸術観を表す言葉。 ラヴェニール文明では、知そのものが否定されていたわけではないが(制作にはむしろ重要視されていた)、「美の判定」に知識や論理を用いることを非常に軽蔑してい…

トゲを捨てる

トゲを捨てる(とげをすてる) 本質となるものを捨てる、の意。 ティルトレーズの民話『トゲ捨てクルム』が由来。 目先のことにとらわれ、何か大事なものを失おうとしている人に「トゲを捨てるなよ」と声をかけたりする。 元になった民話(『トゲ捨てクルム…

ボフリに遭遇する前にリディンに噛まれよ

ボフリに遭遇する前にリディンに噛まれよ(ぼふりにそうぐうするまえにりでぃんにかまれよ) 早めに小さな失敗から学んでおけば、大きな失敗をせずにすむ、の意。 レクール族の教え。 訳注 ボフリ:大型の水棲生物。肉食性で、ソウコウリディンなどを捕食す…

子供のうちにモリウチムシに刺されれば大人になってからヴァルードに殺されずにすむ

子供のうちにモリウチムシに刺されれば大人になってからヴァルードに殺されずにすむ (こどものうちにもりうちむしにさされればおとなになってからう゛ぁるーどにころされずにすむ) 小さな失敗から学んでおけば、大きな失敗をせずにすむ、の意。 ザヴァール…

斧を持たない者の言葉

斧を持たない者の言葉(おのをもたないもののことば) 「信用に値しない言葉」という意味の、ザヴァール族でよく使われる言葉。 「斧」は、「武器」「意志」そして「戦う力」を意味する。つまり、戦う力(勇気)の無い者の言葉、の意。 ザヴァール族では強い…

水場には捕食者がいる

水場には捕食者がいる(みずばにはほしょくしゃがいる) (ビジネスや遊びなどで)魅力的な場所には、集まってくる者を狙っている者がいる、の意。 「捕食者」を省略して、シンプルに「水場だってことを忘れるなよ」「水場には気をつけなさい」とも言う。 参…

ボフリをクルグと見間違う

ボフリをクルグと見間違う(ぼふりをくるぐとみまちがう) 致命的なミスのこと。 クルグ類とボフリ類は、ぼてっとしたシルエットがよく似ている為、視界のあまりきかない水中では見間違いやすい。 そして、クルグ類は穏やかで人畜無害な生物だが、ボフリは非…

牙を愛でる

牙を愛でる(きばをめでる) 身勝手なこと。 本来は、「ボフリ嫌いが牙を愛でる」だったが、省略されて、今のようになった。 ボフリは凶暴なので嫌われているが、嫌いながらも人類はボフリの立派な牙や毛皮を獲り、工芸品、装飾品などにして高額で取引をして…

レムンの悲鳴

レムンの悲鳴(れむんのひめい) 非常に危険なこと、状態。 レムンを脅したり攻撃したりすると、共生関係にあるレルンという巨大な動物が激怒して襲ってくることから。 訳注 レムン:地球で言えば、犬、猫に相当するポジションの動物。非常に友好的で賢いた…

クルムの巣作り

クルムの巣作り(くるむのすづくり) 人知れず努力をすること。 のんびり気楽そうなクルムも、子孫を残すため、一生懸命に巣作りをしていることから。 訳注 クルム:小型の水棲生物。尾びれの前にある大きなトゲ(クルムトゲ)が特徴。丸っこい体型につぶら…

毛皮捨て身軽になるを喜ぶ

毛皮捨て身軽になるを喜ぶ(けがわすてみがるになるをよろこぶ) 小さな目的の為に大事なものを失うこと、先を見通せないがための愚かな行為。 分厚いモコモコな毛皮があってこそ、冬の厳しさにも耐え、また、捕食者からも身を守れるのに、その毛皮を邪魔だ…

竜鳥に下手な歌

竜鳥に下手な歌(りゅうちょうにへたなうた) 能力が無いならやらないほうがまし、の意。 騎鳥時、竜鳥をなだめるのに歌を使うのは有効な手段だが、音痴だと逆に怒らせてしまうことから。 訳注 竜鳥:リズディール類などの、「人間が騎乗する」ことのできる…

飛ぶことを教えても教わってもいけない

飛ぶことを教えても教わってもいけない(とぶことをおしえてもおそわってもいけない) 飛ぶのは竜鳥に任せ、無理矢理、操ろうなどと考えないで、全てを竜鳥に任せろ、の意から、己の能力をこえたことに関しては、余計な口出しをしたり自分でやろうなどとせず…

手を洗ってミーリィ呼ぶ

手を洗ってミーリィ呼ぶ(てをあらってみーりぃよぶ) それほど重要でないことを我慢しなかったせいで、はるかに酷い結果になること。字義通り、ミーリィを呼ばぬよう警告する言葉としても用いられる。 手の汚れを気にして水面で手を洗うことで、ミーリィが…

難破にミーリィ

難破にミーリィ(なんぱにみーりぃ) 不運に不運が重なること。 難破という不運に、ミーリィに襲われるという不運が重なるという悲劇はよく起こったために、こういう言葉が生まれたのだろう。 世界中の漁師や船乗りたちが昔から使ってきた言葉。 訳注 ミーリ…

ミーリィの笑み

ミーリィの笑み(みーりぃのえみ) 悪意を隠し持った笑みのこと。 ミーリィは笑みを浮かべているような可愛らしい外見とは裏腹に、恐ろしい捕食者であることから。 「ミーリィの笑顔にご注意」なら、「笑顔に騙されるな」というような意味になる。 訳注 ミー…

ジーヴァルのおこぼれを狙う

ジーヴァルのおこぼれを狙う(じーう゛ぁるのおこぼれをねらう) ありもしないことを期待すること。 ジーヴァルが去った後には何も残らない、の意から。 訳注 ジーヴァル:中型の捕食生物。スカベンジャー(腐肉食)だが、屍肉しか食べないわけではなく、チ…

ボフリ馴らしを吹聴する

ボフリ馴らしを吹聴する(ぼふりならしをふいちょうする) ほらを吹くこと。「ボフリを馴らす奴」と言えば、嘘つき野郎、という意味になる。 ボフリは非常に気性が荒く、人間に馴れることはまずないことから。 多少、言い回しは異なっているが、ボフリの生息…

ボフリを手懐ける

ボフリを手懐ける(ぼふりをてなづける) 不可能なこと。 ボフリという生物は非常に気性が激しく、絶対になつくことはないことから。 相手に対し、「それは無理だよ。やめたほうがいい」と忠告するような使い方ではなく、「不可能なことが常識としてわかって…

ボフリをなだめる

ボフリをなだめる(ぼふりをなだめる) 間違った努力、方法のこと。 ボフリは非常に気性が激しいので、近づかないか、逃げるしかないのだが、これをなだめようなどを考えたら殺されてしまう。 「薄氷を爪先立って歩く」と似ているが、「ボフリをなだめる」の…

クルムのトゲを警戒する

クルムのトゲを警戒する(くるむのとげをけいかいする) 慎重過ぎて滑稽なこと。 クルム類の特徴である、尾びれの前にある大きなトゲ「クルムトゲ」は、毒があるわけでもないし、武器としてつかえるほど鋭くもない。ましてクルムは、攻撃性皆無と言ってよい…

ムーフィに冬越しを教える

ムーフィに冬越しを教える(むーふぃにふゆごしをおしえる) 教える必要が無い相手に教えようとすること。無駄なこと。 ムーフィはケダマとも呼ばれるくらに分厚いフカフカの毛皮を持った動物で、寒さには滅法強いことから。 ムーフィが他者に無関心であると…

レムンを懐けたと自賛する

レムンを懐けたと自賛する(れむんをなつけたとじさんする) 他者によってもたらされた良い結果を、己の才能や努力によるものと勘違いをすること。 レムンはもともと非常に友好的な動物であって、こちらの才能や努力で懐けるのではない、の意から。 訳注 レ…

ミーリィに剣

ミーリィに剣(みーりぃにけん) 相性の問題で、無力なこと。 水中で、しかも大群で襲いかかってくるミーリィには剣など役立たない、の意から。 訳注 ミーリィ:群れで獲物を襲う水棲生物。背びれが鋭い刃状になっており、上から下に弧を描くように切りつけ…